一般社団法人名取市医師会 名取市医療・介護連携支援センター｜宮城県名取市

テーマ：「名取市の在宅医療の現状」をシンポジウム形式

日時 2020/10/12（月）19:00～ 多職種連携研修会（オンライン開催　Zoomにて）

司会・進行

岡部医院（現・ひとつぶ診療所）佐藤隆裕先生、エムツー訪問看護ステーションらふる名取 本多ひとみさん

パネリスト

曽我内科こどもクリニック　曽我良輔先生、武田内科医院　小林芳江先生、ゆりあげクリニック　溝井賢幸先生、あいのもりクリニック　千田元先生

概要

今回シンポジストの先生方に対して、訪問診療の提供方法や考え方などについて、あらかじめいくつかの質問をしました。
シンポジウムの第1部は、それら質問に対するご回答を中心に、15分程度のプレゼンを各先生方に行っていただき、第2部は、ご参加の皆様からの質問をきっかけに、シンポジストの先生の間で意見交換を行う場にしました。

名取市での訪問診療がどのように行われているか、名取市で訪問診療を行っている先生方に、診療の実際を報告していただきました。クリニックで外来診療を行いながら、忙しい合間の時間で訪問診療を行っている先生方のお話を聞く機会は、なかなかなくて、今回は大変貴重なシンポジウムになったと思います。

第一部　パネリストによるプレゼンテーション

各先生方によるプレゼンテーションを行っていただきました。

第二部　意見交換（質疑応答）

• 認知症状見られるが、受診につながらない方の対応について（オレンジサポート尾形さん）

• 曽我先生	認知症患者、施設スタッフの意見を参考に。家族から情報が引き出せるのかが重要。
  小林先生	保健師からの緊急要請があって行っていた。ごみ屋敷など。介護施設につなげる。入れなかったケースは認知症が強いケースで毒を塗りに来ると言われた。
  尾形さん	オレンジサポートが関わる場合、チーム医の佐藤滋先生につなぐ。オレンジサポートに連絡いただきたい。まずは各地域包括に相談願います。

• 訪問看護の報告書について、報告書をみてどうか？（M2訪問看護ステーションらふる名取　浅野さん）

• 溝井先生	9月の内容が10月に来る。確認になる。普段との違いはファックスで来ることになっている。事務的な書類。自宅に手書きの訪問報告書を置いている、それは役に立つ。
  本多さん	急ぎの連絡は電話などを使用する。
  曽我先生	主治医意見書を書くときに重宝している。
  小林先生	日々の様子の確認のため、訪問看護記録をファックスで送ってもらう。（タイムリーな情報共有）

• 新型コロナウイルス、インフルエンザへの対策について
  新型コロナ、インフルエンザも発生、対策は？（M2訪問看護ステーションらふる名取　新谷さん）

• 千田先生	診療に新型コロナの影響はある、発熱外来をしている。20件対応。個人情報の問題あり。今シーズンのインフルエンザ感染リスクあるため注意。
  溝井先生	検査した患者はいない。ケースバイケースで考えるしかない。鼻腔検査リスクある。
  曽我先生	ワクチン接種を積極的に行うなど予防が大事、訪問リハビリは濃厚接触者にならないように適切な防御をしてもらいたい。
  小林先生	インフルエンザの検査はしない、発熱者の対応は車の中にいてもらって問診で投薬対応、介護施設の面会などに流行地域の家族が隠れてやってきている。

• Drが参加できるケア会議の開催方法はどうしたら良いか？
  訪問診療が継続できなかったケース、介護者がギブアップされたとき、介護者がギブアップされないようにケアマネが中心になって、家族の介護疲労を軽減するために、医師の意見を聞けたらと思うが、医師の時間がないところでどうやってケア会議を行うか？（M2訪問看護ステーションらふる名取　本多さん）

• 千田先生	ケア会議、何時からやると決めたとして、急用が入れば行けなくなる。パソコンなどを利用しての時間差でも意見交換できればいい、急なものは電話かファックスでもらいたい。
  溝井先生	コアになる人で決める、ケアマネが代表者になって集約した意見を持ってきてもらいたい。
  曽我先生	コロナ禍で集まれないので電子媒体を使うのが良いと思う。ケアマネが意見集約する形で少人数での集まりにするのはどうか。
  小林先生	ケアマネが意見等を集めて持ってきてくれるといい、直接でも電話でもファックスでも。日曜祝祭日を使うと行きやすい。悩んでいる時間がもったいないので主治医に連絡をください。

参加者アンケート結果

所感

初めてのオンライン開催でしたが、比較的スムースに行えたと思います。コロナ禍で対面での研修会が難しい中、オンライン上で顔の見える関係が構築出来れば思います。また次回以降もオンラインでの開催を行っていきたいと思いますので、皆様よろしくお願いいたします。